妊娠と抗てんかん薬に関するQ&A

Q1. てんかんを持った女性は妊娠できますか?

Q2. てんかんを持った女性は妊娠してもいいですか?

Q3. 妊娠はどう発作に影響するでしょうか?

Q4. てんかんであること、あるいは妊娠中に服用された抗てんかん薬は赤ん坊に影響しますか?

Q5. 特定の薬についてはどうですか?

Q6. 妊娠を計画したら抗てんかん薬をやめるべきですか?

Q7. 妊娠気づいたら薬物治療を止めるべきですか?

Q8. 母乳で育ててもいいですか?
 

Q1. てんかんを持った女性は妊娠できますか?
てんかんを持った女性も、他の女性と同じです。 妊娠して正常な赤ん坊を出産できます。ただ、いくつかの特別の問題もありますので、次項以降をお読み下さい。
Q2. てんかんを持った女性は妊娠してもいいですか?
これは各女性自身がしなければならない決定です。しかし、妊娠前に医師と相談するのがいいでしょう。 てんかんは妊娠に影響するかもしれません。また、逆に妊娠がてんかんに影響することもあります。 てんかんおよびそのコントロールのために与えられた薬物は赤ん坊に悪影響を持っているかもしれません。
Q3. 妊娠はどう発作に影響するでしょうか。
妊娠が、発作の減少や増加を引き起こすことがあります。妊娠によるのホルモンの変化は、抗てんかん薬の吸収や代謝に影響するかもしれません。 したがって、医師は、妊娠中に抗てんかん薬の血中濃度をより頻繁にチェックしたいと思うかもしれません。 出産後に血中濃度が大きく変化すれば、服用量の再調整が必要かもしれません。
Q4. てんかんであること、あるいは妊娠中に服用された抗てんかん薬は赤ん坊に影響しますか?
抗てんかん薬治療を受けている女性は、てんかんでない女性と比べると先天性奇形を持った子供を出産する危険率が2-3倍大きいでしょう。この原因の一部は薬物治療によります。てんかんであって、すでに薬物治療を受けていない女性では1-2倍大きな危険率です。 危険率が増加する原因は完全には知られていません。 てんかんおよび先天性奇形には共通の遺伝子があるのかもしれません。あるいは、薬の影響や薬の影響を受け易い素質かもしれません。 薬の影響を受け易い人を予め識別する方法の研究も行われています。 最も一般的な奇形は兎唇、口蓋裂および先天性心疾患です。 しかし、90%を越える大部分で正常な子供を出産できています。
Q5. 特定の薬についてはどうですか?
妊娠の最初の数か月にバルプロ酸を服薬してれば、二分脊椎の危険が増加(1-2%)しているかもしれません。バルプロ酸服薬中に妊娠した女性は神経管欠損(二分脊椎)の出生前検査について産科医と相談するべきです。 トリメタジオンは重大な先天性奇形を引き起こし易いので服薬中は、妊娠を回避すべきですし、妊娠前に別の薬物治療に変えることが必要です。他の多くの抗てんかん薬に関する情報は不十分で確かなことは言えませんが、奇形を生じる危険は通常小さいようです。
Q6. 妊娠を計画したら抗てんかん薬をやめるべきですか?
この決定は医師と相談してなされるべきです。何年も発作が起こっていないのなら、妊娠する前にゆっくり薬物治療を中止することが可能かもしれません。抗てんかん薬を服薬していなければ、子供への危険を減少させるかもしれません。しかし、抗てんかん薬が発作をコントロールするために必要な場合は継続することが通常では最良です。この場合も、多剤併用は奇形発現率を高くするので、単剤治療に切り替えておくべきでしょう。危険率はわずかに高いかもしれませんが、服薬していても正常な子供を出産する可能性は充分高い(90パーセント以上)のです。
Q7. 妊娠気づいたら薬物治療を止めるべきですか?
ほとんどの奇形は最初の3か月間で生じるので、その後に薬物治療を止める理由は恐らくほとんどありません。 
Q8. 母乳で育ててもいいですか?
薬物は母乳に入り、赤ん坊に摂取されます。しかしそれくらいの少量では恐らくほとんど赤ん坊へ影響ないでしょう。フェノバルビタールの場合には、赤ん坊が眠いことがあるかもしれません。他の鎮静剤の場合も子供中の眠気を引き起こすかもしれません。もしそうなら、医師に相談して下さい。
まとめ
可能であれば、長年発作がなかった女性では妊娠する前に薬物治療を終了するべきです。 まだ発作があって薬物治療が必要な場合、正常な子供を90パーセント以上の確率で持てるが、薬物治療の影響や本人の素質のために先天奇形および精神遅滞の危険が普通より2-3倍大きいと助言されるべきです。 この理由のために、てんかんおよび抗てんかん剤治療に関して内科医と綿密な対話を維持することは重要です。 後から妊娠に気づいた時は、普通主な解剖学的奇形が生じる時期をすでに経過しているので抗てんかん剤治療を継続するべきです。

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