熱性けいれん Q&A

Q1. 熱性けいれんとはどんなものですか?

Q2. 熱性けいれんは、普通に起こるものですか?

Q3. 何が反復して熱性けいれんをおこし易くしますか?

Q4. 熱性けいれんは有害ですか?

Q5. 熱性けいれんを起こしている時にはどうしたらいいでしょう?

Q6. 熱性けいれんはどう診断され、治療されますか?

Q7. どうしたら熱性けいれんを防げますか?


Q1. 熱性けいれんとはどんなものですか?
熱性けいれんは、乳児あるいは幼児にみられる、発熱によって起こるけいれん発作です。 熱性けいれん中に、子供は意識を失い、身体の両側の四肢をけいれんさせます。 子供の身体が固くなるだけだったり、手や足のような身体の一部分だけがけいれんすることもあります。 たいていの熱性けいれんは、1分ー2分続きます。数秒だけだったり、15分以上続くこともあります。熱性けいれんの多くは、39度以上の直腸温度でおこり、発熱の1日目に生じます。てんかんは発熱がなくても起こる発作によって特徴づけられるので、熱性けいれんを起こし易い子供がてんかんであ るとは言えません。
Q2. 熱性けいれんは、普通に起こるものですか?
子供のおよそ25人に1人が少なくとも1回の熱性けいれんを起こしています。また、これらの3分の1が成長して熱性けいれんを起こさなくなるまでの間に何回かの熱性けいれんを繰り返します。 熱性けいれんは、通常、生後6か月から5歳の子供でおこり、よちよち歩きの幼児でよくおこります。 生後6か月以前、あるいは3歳以後に初回の熱性けいれんをおこすことは希で、初回熱性けいれんが後で起こるほど、反復し難くなります。
Q3. 熱性けいれんを繰り返し易くする原因がありますか?
初回発作が早期(15か月未満)で、頻繁な発熱があり、兄弟や両親に熱性けいれんの既往歴があるといういくつかの要因があれば、熱性けいれんが反復して起こり易いでしょう。 発熱直後、あるいは体温が比較的低い時の発作は再発の危険がより高いです。 初回熱性けいれんの持続が長くても、熱性けいれん再発の危険を本質的に押し上げません。
Q4. 熱性けいれんは有害ですか?
熱性けいれんは両親をびっくりさせますが、そのほとんどは無害です。 発作中に、子供が転倒して怪我したり、口の中の食物あるいは唾液で窒息するかもしれないという可能性が多少あります。 発作時の応急処置を適切に行うことにより、これらの危険を避けることができます。(次項参照) 
熱性けいれんが脳障害を引き起こすという証拠はありません。 大規模な研究で、熱性けいれんを起こした子供が、普通の学校に通い、成績も熱性けいれんのなかった子供たちと変わらないことが分かりました。 発作が非常に長かった場合(1時間以上)でさえ、ほとんどの子供は完全に回復します。 熱性けいれんを経験した子供の95〜98パーセントはてんかんに移行しません。 しかし、絶対的な危険性は非常に小さいものの、熱性けいれんを起こした子供たちの一部は、てんかんに移行する危険性を持っています。 これらには、熱性けいれんの発作が長かったり、身体の一部分だけの発作だったり、24時間以内に発作を繰り返したり、また脳性麻痺、発達遅滞、他の神経学的異常のある子供が含まれます。これらの危険因子のない子供では、100人中1人だけが熱性けいれんの後にてんかんになります。
Q5. 熱性けいれんを起こしている時にはどうしたらいいでしょう?
落ち着いて、注意深く、子供を観察します。 怪我をしないように、子供を、床あるいは地面のような広くて安全な所に横にします。 けいれん中に子供を抱きしめたり、押さえつけてはいけません。 窒息しないように、子供を横向きかうつ伏せにします。できれば、口のものをすべて優しく取り除きます。 けいれん中に子供の口に何も入れてはいけません。 口に入れたものが壊れて、子供の気道を塞いで窒息させるかもしれません。 発作が10分以上続く場合には、けいれんに対する処置を受けるために、最も近い病院へすぐに連れて行ってください。 一旦発作が終了したら、子供を熱の原因をチェックするためにかかりつけの医師の診察を受けて下さい。 子供の首の後ろが硬かったり、ぐったりしていたり、あるいはたくさん嘔吐した時は、特に急いで連れて行って下さい。
Q6. 熱性けいれんはどう診断され、治療されますか?
乳幼児の熱性けいれんと診断する前に、医師は、発作が単なる熱以外の何らかの原因により起こったものではないことを確かめるために時々検査をします。 例えば、子供が髄膜炎(脳を包む薄い膜の感染)ではないかと医師が疑えば、脊髄穿刺が、脳脊髄液(脳および脊髄を浸す液体)中の感染の徴候をチェックするために必要かもしれません。 激しい下痢あるい嘔吐があった場合、脱水症が発作の原因かもしれません。 さらに、医師は、子供の熱の原因を調べるために、血液検査および尿検査をしばしば行います。 熱性けいれんを起こした子供は通常入院する必要はありません。 発作が長かったり、重大な感染症を伴う場合、あるいは感染源がはっきりしない場合、医師は子供を経過観察するために入院を勧めるかもしれません。
Q7. どうしたら熱性けいれんを防げますか?
子供が発熱すると、たいていの親は、子供を楽にするためにアセトアミノフェンまたはイブプロフェンのような解熱薬を使いますが、これにより発作の危険性が小さくなるということは証明されていません。 ひとつの予防策はこれは多くの場合実際的ではありませんが、発熱の回数を少なくしようと(たとえば風邪をひかないようにするとか)努めることでしょう。 熱性けいれんを防ぐために、フェノバルビタールまたはバルプロ酸のような抗てんかん薬を毎日継続して内服することは、副作用および有効性に疑問があるため普通は薦められません。 特に熱性けいれんを起こしやすい子供では、発熱する度に、ジアゼパムの内服薬あるいは坐薬が使われます。熱性けいれんを起こした大多数の子供では、薬物療法は不要ですが、中には、医師が、子供が発熱した時だけ抗けいれん薬を使用した方がよいと判断する場合もあります。この薬物療法は、再び熱性けいれんを起こす危険性を低下させます。 ジアゼパムは、眠気、ふらつき、あるいは興奮を時々引き起こしますが、通常は大きな問題にはなりません。そのような副作用の程度も子供によって幅があります。


このページは NIH Febrile Seizures Fact Sheet から抜粋して翻訳したものです。